1期生本田裕一郎さん 流経大柏を率いて、高校サッカー選手権 初V 【報告】2008/1/14
◆第86回全国高校サッカー選手権決勝
藤枝東0―4流経大柏(14日・国立競技場)
歓喜の“V飛行”だ。
流経大柏応援席の目の前で本田裕一郎監督(60)が
イレブンに胴上げされた。
「今日は特別出来すぎだったかなという感じがした」。
自らが選手だった静岡東高時代にあこがれだった藤色のユニホームの藤枝東を下し、
念願の高校選手権初Vを達成した。
市原緑、習志野を率いるも高校選手権は無冠。
「昔は勝とうという執念がなかった。今はなんとしても勝たないといけないと変わった」。
そして昨年、全日本ユース初制覇。この日の勝利で今季2冠を達成した。
しごけば強くなると思っていた時期もあったが方向転換。
メンタル強化の本を読みあさり、学んだ勝者のメンタリティーを選手に注入した。
その一つが試合前、選手に書かせる“本田シート”。
この日も何をやれば勝てる、何をやれば負けるということを選手全員に書いて提出させた。
DF秋山は「とにかく対人で負けない」と書いた。選手の勝利への意欲で勝利を確信した。
決勝直前の茨城合宿では、連日朝8時から2時間のミーティング。
映像で藤枝東を丸裸にした。
さらに試合前の相手校との握手、記念撮影をシミュレーション。
「その時に集中を欠かないように」と勝利への細かな気配りも忘れなかった。
苦労の末つかんだ初V。
順大時代の同期で前年優勝校の盛岡商、斎藤重信監督(60)からも祝福された。
「この数試合で一番良かった」。指導者歴37年。ついに最高の瞬間が訪れた。
◆本田 裕一郎(ほんだ・ゆういちろう)
1947年5月1日、静岡県生まれ。
60歳。現役時代はMF、DFとして静岡東高、順大でプレー。
順大卒業後の70年に市原緑高に赴任。元日本代表DF宮沢ミシェルを育てた。
81年からは習志野高を率い、95年にFW福田(現ラスパルマス)、
広山(現東京V)を擁して高校総体V。
2000年から流通経大柏に赴任した。
盛岡商の斎藤重信監督(60)は順大時代の同期。
(2008年1月15日06時00分 スポーツ報知より)
記事作成 : 21期 永野